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頭が痛くて寝ていた。疲れると頭が痛くなるのは、ここ数年来のことだ。様々な出来事の中であまり気が休まらず、疲れが累積しているのだろうが、今日は2つの出来事が重なった。それぞれはバラバラのようだが、内的には深くつながる喪失感があったことに寝ながら気がついた。
1つは、近くにあるテントが壊されたこと。いつもながら精神的に負荷がかかる出来事だ。少し出かけた間の突然のことで、杭を打ち込む金属音を聞いてかけつけてみると、すでにテントはゴミの車に積み込まれ、センターの職員らがロープをはる作業をしているだけだった。聞いてみると、本人の承諾の上です、と言う。住んでいたのは、穏やかな人だったが、あまり近隣と交流はしていなかった。ぼくも、用件がある時に、たまにテントを訪ねるくらいだった。必要最小限の荷物しか持たずに暮らしていくタイプだった。どうやって生計をたてているのか分からなかったが、たんたんと生活している感じだった。最近は、自分の年のことを言うようになっていた(見た目より年は取っていて、たしか70才を超えていた)。入院したという噂を聞いたと近隣テントの人が言っていた。一言、出ていく時に言ってほしいなぁ、とその人は嘆息したが、救急車で運ばれたのかもしれない、という話になった。 もう一つの出来事は、ぼくのテント脇に荷物として置いてあるスケッチブックが水びたしになっていたことだ。プラスチックケースの中でゴミ袋に入れて保管していたのだが、ケースの割れ目から雨水が入り、袋も小さな穴があったのか役に立たなかった。自分の絵、Iさんの絵、絵を描く会での様々の人の絵が300枚くらいダメになった。一部は乾かすことで復活するかもしれないが、絵の具がにじんでいるもの、カビが生えてしまったものは元通りにはならない。2010年頃のわりといい絵が多い。他人の絵に関しては申し訳がたたない。これらの絵は、すべてテント村の記録/記憶となるものだ。特に、テントが失われ、そこに住んでいた人がいなくなれば、残るのは記録/記憶しかない。そういう意味でも、かけがいがないものだ。 テントが撤去されたことと絵が失われたことはぼくの中で結びつくような喪失なのである。
by isourou1
| 2016-12-23 12:07
| ホームレス文化
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